賞与にも社会保険料が発生する
賞与の対象となる賃金には、賞与、ボーナス、一時金など、呼び方にはいろいろありますが、社会保険料の対象となる「賞与」は、次の2点を満たしたものです。
どのような名称であっても、この2点を満たせば賞与となります。

  • (1)労働の対価として支払われるもの。社会保険料の対象となるのは労働の対価です。したがって、見舞金や祝い金など、労働の対価でないものについては、社会保険料を支払うことはありません。
  • (2)年3回以下支払われるもの。年に4回以上支払われるものは、賞与ではなく、通常の給与に含めて社会保険料を計算します。


計算方法

通常の給与から控除している社会保険料とは計算方法が異なります。

賞与の額から1000円未満の端数を切り捨てた額を「標準賞与額」といいます。この標準賞与額に健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料の保険料率を乗じます。

標準賞与額は、上限が決められています。

健康保険と介護保険については、4月1日から翌年3月31日までの1年間で573万円です。1年間の支給額のうち573万円を超える部分については、社会保険料はかかりません。

厚生年金保険については、1ヶ月で150万円です。1ヶ月間に支払われる賞与について、150万円を超える部分については、社会保険料はかかりません。



賞与支払届の提出

賞与を支払ったら、支払日から5日以内に、賞与支払届を提出します。賞与支払届は、毎年納付する月が決まっている会社には、日本年金機構から送付されます。

あらかじめ従業員の名前等が記載されていますが、最近入退社した方についての情報が漏れていることがありますので、確認してから使用しましょう。



建設国保に加入している場合

建設国保は、建設業を営んでいる個人事業または一人親方が加入する国民健康保険組合です。個人事業から法人成りをした時に届出をした会社は、引き続き建設国保に加入し続けることができます。

この場合は、健康保険と介護保険は建設国保、年金は厚生年金保険に加入することになります。

厚生年金保険に加入している会社は、賞与支払届を提出しなければいけません。ですから、建設国保に加入していても、賞与支払届は日本年金機構又は各都道府県の事務センターに提出します。









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