労働保険に入らなければならない場合
合同会社を設立したら、必ず労働保険に入らないといけないかと言うと、そうではありません。
労働保険に入る要件は下記のとおりです。

なお、労働保険は労災保険と、雇用保険に分けられます。また、合同会社としての要件と、従業員さんの要件とがあります。要件も分けてご紹介します。



労災保険に入る要件

合同会社設立後、従業員さんを1人でも雇ったら入ります。代表社員1名のみの場合は労災保険に加入義務はありません。
ただし、代表社員と同居している親族のみの合同会社は、入る必要はありません。
(代表社員と同居している親族は、原則として労働者ではありません)

合同会社設立後に従業員を雇用したとき、労災保険は必ず入ります。

短期だから入らない、短時間だから入らない、ということはありません。
働いた分の給料をもらう人は、すべて労災保険に入ります。

ただし、代表社員と同居している親族は、入る必要はありません。



雇用保険に加入する要件

合同会社設立後、下記を除き従業員さんを1人でも雇ったら入ります。
ただし、代表社員と同居している親族のみの合同会社は、入る必要はありません。

<従業員さん>
次の方々は雇用保険に入ることができません。

  • 週20時間未満の方
  • 入社する時に65歳になっている方。なお、65歳になる前から勤めている方は、引き続き雇用保険に入ります。雇用保険料は免除されます。
  • 30日以下の期間しか働かない方
  • 季節的に雇われる方で、4ヶ月以内か、週30時間未満しか働かない方
  • 高校生、大学生、専門学校生など、昼間学校に通う方
  • 代表社員と同居している親族


保険料の支払い

労働保険に入った場合、労災保険料と雇用保険料をまとめて1年分、先払いします。

実際の給料の総額(賃金総額と呼びます)で計算して、先払いした分が多かったら翌年分を支払う時に控除し、先払いした分が少なければ翌年分に加算して納付します。

毎年、4/1~翌年3/31までの賃金総額を計算し、7/10までに労働基準監督署へ「労働保険 確定・概算保険料申告書」を提出し、労働保険料を納付します。この手続きを年度更新といいます。

労災保険料は、賃金総額に事業の種類によって定められた保険料率をかけて計算します。その額は、会社が全額負担します。

雇用保険料は、一般、農林水産および清酒製造業、建設で保険料率が決められています。さらに、会社負担分と従業員負担分で保険料率が異なります。

従業員負担分については、会社が年度更新で支払っておき、給料から毎月控除していきます。
雇用保険に加入していない人からは保険料を控除しないようにします。

特に、4月1日時点で64歳以上の従業員さんについて、保険料が免除されますのでご注意ください。








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